国内取引所と海外取引所、どっちを使うべきか──。
仮想通貨を触っていると、一度はぶつかるテーマだと思います。国内は安全そうだけど物足りない気もするし、海外は魅力的だけどリスクもありそうで、判断に迷いやすいポイントですよね。
ただ、両者を「どちらが優れているか」で比べてしまうと話がこじれがちです。実際には、国内と海外ではそもそも前提となるルールも、狙っているユーザー層も違います。国内は「日本居住者が日本円で安全に使うためのインフラ」、海外は「銘柄数やレバレッジ、デリバティブをフル活用したいトレーダー向けの場」という色分けで捉えた方がしっくりきます。
この記事では、まず「国内と海外の違いは何か」をざっくり整理したうえで、取扱銘柄数やレバレッジ、手数料・スプレッド、日本円入出金、資産運用サービスといった具体的な違いを順番に見ていきます。
最後に、「一攫千金を狙うのか」「資産の安全性を最優先するのか」などの目的別に、おすすめの取引所についてまとめます。
たぬき人によってぴったりの取引所は違うポン!
国内仮想通貨取引所と海外仮想通貨取引所の違い
国内仮想通貨取引所と海外仮想通貨取引所の違いをざっくり説明すると、「適用される法律の違い」と「サービスの違い」です。
それぞれ詳しく解説していきます!
適用される法律の違い
まず押さえておきたいのは、「どこの国のルールで動いている取引所なのか」という点です。
国内の仮想通貨取引所は、金融庁・財務局に「暗号資産交換業者」として登録された事業者だけで、資金決済法や金融商品取引法にもとづいた運営が義務づけられています。顧客資産の分別管理や、本人確認(KYC)、マネロン対策(AML/CFT)など、法令や監督指針で定められたさまざまな基準を満たす必要があります。さらに、多くの事業者が暗号資産の大部分をコールドウォレットで管理するなど、セキュリティ面でも一定の水準をクリアしたうえで営業しています。
一方、海外取引所は本社のある国や、ライセンスを取っている国のルールで動いています。EUやシンガポールのように比較的しっかりした規制のもとで運営されているところもあれば、オフショアと呼ばれる規制の緩い地域を拠点にしているところもあり、規制の厳しさや透明性は取引所ごとにバラバラです。


日本から見ると、海外取引所は全て「日本の金融庁の登録は受けていない海外サービス」であり、何かトラブルが起きても日本の監督当局が直接守ってくれるわけではありません。その点で海外取引所はリスクがあるとされています。
サービスの違い
では、そのようなリスクがある海外取引所を使っている人が多いのはなぜでしょうか?
それは、日本の仮想通貨規制は非常に厳しく、提供されるサービスが限られてしまっているからです。反対に、海外取引所は自由なサービスを提供しています。
国内取引所は、多くても数十種類現物売買と2倍という限定されたレバレッジのレバレッジ取引、それに積立や貸暗号資産といったシンプルな運用系サービスが中心です。安全面に加えて、日本円の入出金がしやすく、日本語サポートが充実しているというメリットもありますが、サービス内容には仮想通貨トレーダーから不満を持たれることが多いです。



2倍ではレバレッジの意味がないっコ
国内取引所と比較すると、海外取引所は多彩なサービスを提供しています。上場銘柄は数百〜数千、先物取引やオプション、ハイレバレッジ、コピー取引、ステーキングなど、とにかく選択肢が多いのが特徴です。
国内取引所と海外取引所のどちらを選ぶかは、この「規制」と「サービス設計」のどちらを重視するかが影響します。
国内仮想通貨取引所と海外仮想通貨取引所のサービスの違い
ここからは、海外取引所と国内取引所では具体的にどのような違いがあるのかについて以下の点から解説します。
- 取扱銘柄数・上場スピード
- レバレッジ
- 先物・オプション
- 手数料・スプレッド・コスト構造
- 日本円入出金
- 資産運用サービス
- 本人確認(KYC)の違い
取扱銘柄数・上場スピード
まず一番分かりやすい違いが「銘柄の数」と「新規上場の速さ」です。国内取引所は、金融庁のホワイトリストや自主規制団体の審査を経てからでないと上場できないため、取引銘柄は限られています。最も取引銘柄の多い取引所でも60程度で、50以下の取引所がほとんどです。DeFi系トークンやGameFi系は後回しになりやすく、草コインは取引できません。
このため、急上昇した銘柄があっても、国内取引所ではブームに乗れないという事態になります。
一方、海外取引所は数百〜数千銘柄を扱うところも珍しくなく、チェーンがローンチされて数週間で上場、といったスピード感で動くケースもあります。早期上場のリスクは当然ありますが、「新興のレイヤー2やDeFiトークン、NFTゲーム関連をいち早く触りたい」というニーズに応えているのは圧倒的に海外側です。



“主要アルトだけなら国内で足りるけど、草狩り場はほぼ全部海外”ってイメージだポン


レバレッジ
レバレッジに関しては、国内と海外で世界観がまったく違います。
国内は法令・自主規制の関係で、仮想通貨のレバレッジは原則2倍までに制限されており、かつレバレッジサービス自体を縮小・廃止した取引所も増えています。FXは国内でもレバレッジは25倍あるので、仮想通貨はかなり控えめな水準です。



2倍ではトレードしたがる人は少ないからサービス縮小もしかたないっコ・・・
海外取引所は、ビットコインやイーサリアムなどのメジャーな仮想通貨については100倍クラスのレバレッジを提供しているところが多いです。クロスマージンや分離マージン、USDT建て・コイン建てなど、証拠金の運用方法もかなり柔軟で、短期トレードやヘッジ前提で使うには圧倒的に海外が有利、という構図になっています。


先物・オプション
国内取引所は、基本的に現物がメインで、先物・オプションまでしっかり提供しているところはごく一部に限られます。SBI VCトレードがビットコインやイーサリアムのオプション商品を出している程度で、日次・週次・四半期などの先物や、オプションが豊富に揃っている…といった環境ではありません。
海外取引所は、先物やオプションの選択肢が充実している取引所もあります。ただし、この点は取引所の方針によりますので、現物取引に近いレートでレバレッジがかけられるだけの「無期限先物」しか提供していない取引所もあります。特に近年では、海外取引所でサービスの範囲を縮小してユーザーに人気のサービスだけ残す流れがあります。
先物・オプションがやりたい方は、海外取引所の中でも先物・オプションの豊富な取引所を選ぶ必要があります。


手数料・スプレッド・コスト構造
コスト構造も、国内と海外で内訳が微妙に違います。
国内取引所は、取引所形式と販売所形式という二つの取引方法があります。国内取引所は、取引所形式の現物取引に関しては手数料0%をうたうところも多く、非常に安いです。その一方で、販売所形式の取引コストが仮想通貨価格の数%とかなり高かったり、日本円出金や暗号資産送金に固定の手数料がかかったりと、「周辺のコスト」で収益を上げるモデルになっています。
取引所形式と販売所形式について詳しくはこちら↓↓↓↓↓


取引所形式であれば手数料の負担は海外取引所より安めですが、取引量が少ないために世界市場よりも不利な価格で約定してしまうリスクもあります。海外取引所では、成行注文を出すと直近の約定価格とほぼ同じ水準で約定することが多いですが、国内取引所では取引量が少なすぎて売買のマッチングができず、例えばビットコインでは数百円~1000円離れたレートで約定することもあります。このずれはスプレッドと呼ばれ、取引の際のコストになります。


一方、海外取引所では現物も先物も板取引(国内取引所の取引所形式に相当)が中心で、手数料は0~0.06%程度のことが多いです。海外の場合、メイカー注文(主に指値注文)とテイカー注文(主に成行注文)で手数料体系が異なり、メイカー注文の方が安く設定されています。
手数料が0%に設定されている取引所もありますが、国内取引所と異なり、メイカー手数料のみが0%で、テイカー手数料は手数料が発生する場合が多いです。
また、海外取引所は取引所トークンの保有やVIPランクで手数料が割引されるスタイルが主流です。スプレッドもほとんどないため、メイカー注文や割引を活用すると、短期売買の実効コストを国内より低くすることもできます。


日本円入出金
日本円まわりの使い勝手は、国内取引所が圧倒的に有利です。銀行振込やコンビニ入金など、日本円で直接入金できて、出金も国内銀行に日本円で振込めます。
海外取引所は、多くの場合「暗号資産で入金して暗号資産で出金する」のが前提です。クレジットカードやP2Pマーケットを使って日本円で入金する方法もありますが、入金するだけで数%の取引コストが発生してしまいます。
現実的には「日本円⇔国内取引所⇔海外取引所」という二段構えのルートになるため、海外取引所のユーザーも日本円の“ハブ”として国内取引所の口座開設をしている人が多いです。




資産運用サービス
資産運用系のサービスも、国内と海外で性格が違います。国内取引所は、以下のような、「比較的シンプルで、元本は基本そのまま・利回り数%」系のサービスが中心です。
- 自動積立
- 貸暗号資産(レンディング)
- ステーキング
途中解約の可否や利率、取扱銘柄は取引所ごとに違いますが、「長期保有するコインを少しだけ増やす」用途と相性が良い設計になっています。
一方、海外取引所は、上記の自動積立・レンディング・ステーキングに加えて、以下のような攻めた商品・お得な商品がある場合もあります。
- DeFiイールドファーミング
- イールドアグリゲーター(自動利回り最適化サービス)
- デュアル投資などの構造化商品
- ローンチプール
海外仮想通貨取引所には、DeFi(分散型金融)と連携してイールドファーミングを提供する機能があります。DeFiのイールドファーミングは高利回りを得られますが、英語サイトにウォレットをつなげて利用する必要があるため、利用のハードルが高いです。しかし、海外取引所を利用すれば、取引所のわかりやすいインターフェースでDeFiを利用できるようになります。



DeFiイールドファーミングはDeFiのプロトコルに仮想通貨を預けて流動性を提供し、その見返りに手数料やトークン報酬を受け取る運用手法だポン!
イールドアグリゲーターは、自動利回り最適化サービスです。一言でいうと「DeFi上のいろいろな稼ぎ先をまとめて探して、自動で利回りを最適化してくれる“ほったらかし運用ツール”」です。



ずぼらさんには便利だっコ
DeFiが関わる商品は高利回りですが、インパーマネントロス(変動損失)と呼ばれる元本損失のリスクがありますので、慎重に投資する必要があります。インパーマネントロスについて詳しくはこちら↓↓↓↓↓


デュアル投資などの構造化商品も、一般的なステーキング・レンディングより利回りが非常に高い一方で、元本が保証されておらず、価格次第で元本割れが起こるリスクがあります。例えばデュアル投資は、仮想通貨やステーブルコインを一定期間預け入れて利回りを受け取る商品ですが、満期時の市場価格があらかじめ設定したターゲット価格より上か下かによって償還の条件が変わるという、オプション取引に近い特徴を持っています。
最後に、ローンチプールです。ローンチプールは、取引所が推す新規トークンを、指定された通貨をステーキングすることで報酬として配る仕組みです。プロモーションの一環となっているため、お得な条件で仮想通貨が受け取れます。



資産運用メニューは、「国内=シンプルに少し増やす」「海外=攻めた商品でガッツリ狙えるけど、そのぶん複雑」というイメージっコ


本人確認(KYC)の違い
KYC(本人確認)は、海外取引所より国内取引所の方が厳格です。
国内取引所では、現在はスマートフォンで本人確認書類と顔写真を撮影してオンラインで完結する『eKYC』が主流です。また、登録住所あてに転送不要のハガキやID通知が送られ、それを受け取ってから取引を開始する方法を選択できる取引所もあります。
一方、海外取引所は国内取引所と同様に本人確認写真と顔写真(または動画)で本人確認するところもありますし、それより緩く身分証の提出だけのところもあります。さらに、一部の取引所ではKYCが不要で取引できます。
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国内仮想通貨取引所と海外仮想通貨取引所をどう使い分けるべき?
取引や資産運用の条件面だけで見れば海外取引所の方が圧倒的に優れていますが、国内取引所には「日本の規制下にあり安心」という大きなメリットがあります。さらに、国内取引所のみで取引するのであれば、海外取引所を利用する際に発生する複雑な送金手続きを避けられます。
ここでは、以下の点から国内取引所と海外取引所のおすすめの使い分けについて解説します。
- 一攫千金狙いなら海外取引所
- マイナー仮想通貨への投資なら海外取引所
- 安全性重視なら国内取引所
- オンチェーン送金を避けたいなら国内取引所
一攫千金狙いなら海外取引所
短期間で大きな値上がりを狙う、一攫千金型の投機をするなら、海外取引所が有利です。
理由はシンプルで、国内取引所はレバレッジが最大2倍なのに対して、海外取引所は100倍以上だからです。さらに、海外取引所では値動きが大きなマイナーなコインも取引できます。
また、海外取引所では、オプション・構造化商品・デュアル投資など、値動きとリスクを増幅させる取引商品も豊富です。



“値動きの激しい銘柄×高レバ”で、当たればゴリゴリ資産が増えるポン!
マイナー仮想通貨への投資なら海外取引所
マイナーな仮想通貨への投資も、海外取引所が有利です。
国内で上場している銘柄は、金融庁の審査を通った比較的メジャーな仮想通貨に限られます。
そのため、まだ日本で知名度が低いマイナーな仮想通貨に早期から投資したい場合は、海外取引所を使う必要があります。
海外取引所は、数百~数千倍の上場銘柄数を抱えていることが多く、DeFi銘柄、GameFi銘柄、レイヤーやレイヤー3のチェーンのトークンなど多彩な銘柄に投資できます。
もちろん、そのぶんプロジェクトの質も玉石混交で、上場廃止・ラグプル・出来高ゼロなどのリスクもセットで付いてくるので、「マイナー銘柄を触る=銘柄選定のリサーチも自分でやる」という前提が必要になります。



海外の銘柄リストは宝の山でもあり地雷原でもあるっコ
また、海外取引所は正式に上場している銘柄だけでなく、DeFiと連携してさらに大きな銘柄に投資できる場合もあります。


安全性重視なら国内取引所
預けた資産の安全性や、万が一のトラブル時の対応を重視するなら、国内取引所の方が有利です。
国内の暗号資産交換業者は、金融庁・財務局の登録を受け、分別管理(顧客の資産を仮想通貨取引所の運営のための資金とは分別して管理すること)・コールドウォレット管理などのルールに従う必要がありますし、日本語サポートやトラブル時の相談窓口も国内にあります。
海外取引所でも同水準の安全管理をしているところもありますが、国内取引所は一定水準以上が保証されていることがメリットです。
国内取引所は、ハッキングが起きてしまった際の対応も海外取引所よりよい実績があります。
前提として、国内取引所の「資金の安全性」はハッキングなどのトラブルがあった際に全額補填が保証されているという意味ではありませんし、ハッキングのリスクに関しては海外も国内も変わりません。ただし、コインチェックやZaif、DMMビットコインなど、過去にハッキングされた日本の取引所は、ほぼ全額の補填を行ってきました。
一方、海外取引所ではそのまま取引所が破綻して返金されなかったり、マウントゴックスのように返済に何年もかかるケースがあります。
オンチェーン送金を避けたいなら国内取引所
仮想通貨をブロックチェーン上で送金する作業は「オンチェーン送金」と呼ばれおり、ミスをすると仮想通貨が全額なくなってしまうリスクがあります。
このオンチェーン送金は慣れない方には難しいので、オンチェーン送金をしたくない方には国内取引所が向いています。
日本の銀行口座から即時入金や振込で円を入れて、そのまま現物を売買し、必要になったらまた日本円として出金するだけなので、オンチェーン送金のためのチェーン選びやネットワーク手数料、タグ・メモ入力ミスなどを気にする必要がありません。
仮想通貨の送金について詳しくはこちら↓↓↓↓↓


一方、海外取引所を利用する場合はオンチェーン送金が必要になりますので、やり方をマスターしなければなりません。入金時はクレジットカード入金も可能ですが、出金時はオンチェーン送金で国内取引所やオンラインウォレットなどに出金することになります。


まとめ
FXでも国内にするか海外にするかの比較はありますが、仮想通貨はさらに国内と海外の違いが顕著です。



FXは国内でもレバレッジが25倍あるので許容範囲内の人も多いっコ
そのため、本当は規制のしっかりした国内取引所を使いたいけど、仕方なく海外取引所を使っている方も多いです。
特に、取り扱い銘柄数とレバレッジは仮想通貨で稼げるかどうかに大きな影響を与えます。
当サイトでは、海外取引所のメリットだけでなく、リスクやデメリットについても詳しく解説していますので、興味を持った方はほかの記事も読んでみてください!
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