FXトレードには、人によって様々なスタイルがあります。
どのスタイルが正しくてどのスタイルが間違っている、ということはなく、それぞれに長所や短所が存在します。
トレードスタイルについて期間の点で大きく分けると、この4つに分類されます。
- 長期トレード
- 中期トレード(スイングトレード)
- 短期トレード(デイトレード)
- 超短期トレード(スキャルピング)リスト
それぞれのトレードスタイルによって何が違ってくるかといいますと、主に以下のような違いがあります。
●1回のトレードにおける期間や獲得値幅
●為替差益とスワップ金利、主にどちらから収益を得るか
●収益を得るための戦略
FXを始める際には、このようなトレードスタイルや順張り・逆張りなどの方針を事前に決めておく人が多いです。

また、市場の方向を予測して一定量のポジションを持ち、しばらくしてから決済するスタイルが基本ですが、以下のような特殊なポジションの持ち方もあります。
- 両建て
- ナンピン
- ピラミッティング
- アービトラージ
- グリッドトレード
- マーチンゲール
この記事では、それぞれのトレードスタイルの特徴やメリット・デメリットについて解説していきます。自分に合った取引スタイル決めの参考にしていただけると幸いです!
トレードスタイルの期間の違い(スキャルピング/デイトレード/スイングトレード/長期トレード)
まずは、期間の違いによる4つの取引スタイルのそれぞれについて簡単に解説します!
- 長期トレード
- 中期トレード(スイングトレード)
- 短期トレード(デイトレード)
- 超短期トレード(スキャルピング)
長期トレード
長期トレードとは、一度取引したら(ポジションを建てたら)、長期間に渡ってその通貨を保有しておくトレード方法です。
例えば、一度買った米ドルを、翌日や一週間後に決済したりせず、何ヶ月も何年も持ち続ける、といったようなスタイルです。
どれくらい持ち続ければ「長期トレード」と呼べるのかについての明確な定義はなく、個人個人の感覚によるところが大きいのですが、大体半年以上のトレードについては「長期トレード」と呼ばれることが多いです。
長期トレードを行なう場合の分析には、主に「ファンダメンタルズ分析」を用います。

トレードする通貨の国の失業率や金利、貿易収支などから、その国の将来性や経済成長率を予想し、今後伸びていきそうな国の通貨のポジションを持つのです。

値動きによる損益だけでなく、スワップ金利も主な収益源になります。

もちろん、長期的にその国の通貨が上がっていくかどうかも大事ですが、上がらずともほぼ維持していたり、最悪若干下がったとしても、長期間得てきたスワップ金利で打ち消すことも可能となりますので、中期トレードや短期トレードほど為替差益に敏感になる必要がなくなります。
FXでスワップポイント目的の長期投資に利用されるのはトルコリラ、メキシコペソ、南アフリカランドなどです。

中期トレード(スイングトレード)とは
中期トレード(スイングトレード)とは、取引した通貨を数日から数週間持ち続けること。主に30分足以上の時間足を使って、数十pips以上を狙っていく手法です。
| 期間 | 数日から数週間 |
| 時間足 | 30分足以上 |
| 値幅 | 数十pips以上 |
長期トレード同様、中期トレードの期間についても明確な定義はなく、数日間で取引を完了させることを指したり、数ヶ月持ち続けることを指したりもします。
要は、「長期トレード未満デイトレード以上」の期間に当てはまるものがすべて中期トレード(スイングトレード)にあたる、という感じです。
主な収益源は為替差益になりますが、スワップポイントがプラスの通貨ペアであればスワップポイントによる収益も見込めます。一方で、スワップポイントがマイナスの通貨ペアでは保有期間が長くなればなるほど利益が削られていくため、注意が必要です。
海外FXでは、スワップポイントが発生しないスワップフリーのサービスを提供している業者もありますので、スイングトレードには有利です。

スイングトレードは、腹を決めて長期で持ち続けるのではないため、「ここまで下がってしまったら諦めて売る」といったロスカット(損切り)の設定もきっちりしておくことが重要です。
損切りルールの設定方法について詳しくはこちら↓↓↓↓↓

らっこスイングトレーダーは「スインガー」と呼ばれるっコ!
短期トレード(デイトレード)とは
短期トレード(デイトレード)とは、取引した通貨をその日のうちに決済してしまう取引スタイルです。
基本的には日をまたいで持ち越すことはせず、主に5分足~30分足程度の時間足を使って、十数pips~数十pips程度を狙っていく手法です。
| 期間 | 1日 |
| 時間足 | 5分足~30分足 |
| 値幅 | 十数pips~数十pips以上 |



マルチタイムフレーム分析で長期足を使うこともあるポン!


デイトレードの特徴として、スワップポイントをあまり気にせずにポジションを持てる点があります。
スワップポイントがマイナスの通貨ペアのポジションを持って日をまたいでしまうと毎日地味にマイナスを積み重ねていくことになります。
しかし、その日のうちに決済してしまうデイトレードならば、スワップ金利は関係ありません。
このことからもわかる通り、収益源は為替差益のみ。そして、デイトレードを行なう場合の分析には、主に「テクニカル分析」を用います。
デイトレードを行なう場合に注意することは、「できるだけスプレッドが低い(狭い)FX口座を選ぶ」という点。
1回の取引ごとにかかる手数料であるスプレッドは、利幅が低いほど収支に対する影響が大きくなるため、デイトレードをする場合は低ければ低いに越したことはありません。
超短期トレード(スキャルピング)とは
超短期トレード(スキャルピング)とは、デイトレードよりもさらに短いスパンで取引を繰り返すトレードスタイルで、場合によっては数秒から数分で決済してしまう方法です。
元々の意味は、英語で「頭皮をはぐ」という意味で、それだけ薄く薄く利益を取っていく戦略です。
1分足や5分足などの短い時間足を使って、数pips程度の小さな利幅を狙う手法です。
| 期間 | 数秒~数分 |
| 時間足 | 1分足や5分足 |
| 値幅 | 数pips |
収益源は、デイトレード同様為替差益のみで、分析方法も同様に主にテクニカル分析を用います。
相場というのは、刻一刻と変動していくものです。場合によっては、数秒のうちに10~20pips動くことも珍しくありません。(pipsとは値動きの最小単位のこと)
「1万通貨」での取引でも、1pips動けば100円動くことになります。20pips動けば2,000円ですね。
一日に何十回、何百回と取引を行ない、数百円~数千円勝ちを積み重ねていくのがスキャルピングです。
スキャルピング投資を行なう場合も当然、上記の「短期トレード(デイトレード)とは」の項目で列挙したようなスプレッドが低いFX口座を使うべきです。



スキャルのトレーダーは「スキャルパー」と呼ばれるっコ
デイトレード・スキャルピングのメリット・デメリット
FXではレバレッジを活かしてスキャルピングやデイトレードなどの短期トレードを行う人が多いです。
ここからは、取引時間が短いことによるメリット・デメリットを紹介していきます。
デイトレード・スキャルピングのメリット
まずはメリットはこちら!
- ポジションの保有リスクが小さい
- 資金効率が良い
ポジション保有のリスクが小さい
取引時間が短いほうが、ポジションの保有リスクが小さくなります。
相場の世界では、いつ何が起こって急変動するか分かりませんので、ポジションを保有していること自体がリスクです。
日を跨いだり、週越しでポジションを保有したりすれば、気になって眠れなかったり、休日でも気になってしまったりする方もいるでしょう。
ですから、取引時間が短いほうが資金が大幅に減るリスクも小さいですし、精神衛生上も良いと言えます。
資金効率が良い
取引時間が短いほうが保有時間が短いため、資金効率が良くなります。エントリーチャンスも、取引時間が短いほうが増えます。
ただし、単純に『資金効率が良い・エントリーチャンスが多い=稼げる』というわけではありません。
あくまでも『稼げるチャンスが多い』くらいで考えておきましょう。
デイトレード・スキャルピングのデメリット
一方で、取引時間が短い事によるデメリットは、下記の通りです。
- 取引コストの占める割合が大きくなる
- ダマシが多くなる
- 瞬発的な判断力が必要となる
取引コストの占める割合が大きくなる
取引時間が短いほうが、取引コスト(スプレッド)の占める割合が大きくなります。
例えば、以下の2つのトレードはどちらも「利確:損切り=2:1」のように見えます。
- 「利確10pips、損切り5pips」のトレード
- 「利確100pips、損切り50pips」のトレード
しかし、スプレッドが1pipsの場合、実際はこのように変わってしまいます。
- 「利確9pips、損切り6pips」のトレード
- 「利確99pips、損切り51pips」のトレード
②では利益・損失に対してスプレッド分が1%程度ですが、①では10%程度に相当します。
つまり、スプレッドがあることによって、短い時間足で取引を行うほど不利になってしまうのです。
ダマシが多くなる
基本的に相場はどの方向に動くか分かりませんが、取引時間が短くなるほど不規則に動いていきます。
例えば、大きな時間足では緩やかに上昇していても、短い時間足では、細かく上がったり下がったりしているように見えてしまいます。
ですから、短い時間足ほど「ダマシ」に合うことが多くなってしまうのです。
瞬発的な判断力が必要となる
取引時間が短くなるほど、小さな値動きを追っていきますので、瞬発的な判断力が必要になります。「どうしよう、エントリーしようかな?」なんて考えているうちに、1pips、2pips程度動いてしまうのはザラです。
ですから、取引時間が短いほど、チャートに張り付く時間が必要です。
スイングなら、チャートに張り付くことなく、一日に数回チャートをチェックするだけで取引が可能です。
デイトレでも、テレビや本を見ている合間に、チャートをチェックしながら取引できるくらいの余裕はあります。
しかし、スキャルピングは、気が付くとあっという間に価格が動いているため、常にチャートから目を離すことができません。かと言って、数10分程度チャートを見ていれば、取引チャンスが来るかといえば、そうとも限りません。
なので、あまり時間のない忙しい方ほど、長い時間足で取引をするべきでしょう。


FXのポジションの取り方
FXでは、ポジションの取り方もさまざまです。単に固定のロットでエントリーして決済をする以外に、以下のような方法を取り入れている人もいます。
ただし、リスクの高い上級者向けの方法もありますので、実際のトレードに採用するかどうかは慎重に検討する必要があります。
- 両建て
- ナンピン
- ピラミッティング
- アービトラージ
- グリッドトレード
- マーチンゲール
ここでは、一つ一つ解説していきます!
両建て
両建ては買いと売りを同時に保有し、相場のどちらに振れても利益を狙う手法です。ヘッジとして損失を抑えつつ、片方を利確して逆方向の含み益を伸ばせます。


ただ、スプレッド二重負担や機会損失が発生しやすいというデメリットがあり、初心者にはおすすめできません。
異なる口座間や異なる業者間での両建ては多くのブローカーで禁止されているため、注意が必要です。


ナンピン
ナンピンは予想と違う方法に相場が動いてしまい損失となったポジションと同方向で追加買い(売り)して平均取得単価を調整する手法です。
損益分岐点が現在レートに近くなるため、相場が戻れば利益が得られる可能性が高くなりますが、そのままトレンドが続くと損失が雪だるま式に膨らむハイリスクな取引手法です。



資金管理を徹底しないと一発退場コースになるから注意っコ!


ピラミッティング
ピラミッティングは含み益が出たら順張り方向にポジションを追加積み上げる手法で、ナンピンの逆といえます。
「ピラミッド」が語源で、標準的なピラミッティングではロットを小さくしていきます。これは「スケールダウン型(順ピラミッティング)」と呼ばれ、最初のエントリーを大きく、後半の追加を徐々に減らしてリスクを抑えます。
一方でロットを大きくしていく「スケールアップ型(逆ピラミッティング)」も存在します。トレンド序盤に小ロットでお試しエントリーをし、後半で大きく積み上げて利益を最大化します。このパターンは攻撃的で、強いトレンドが発生していることが前提となりますので、トレンド反転時の損失爆発には十分注意してください。


アービトラージ
アービトラージは同じ商品でも業者間で価格差やスワップポイントの差があることを狙って同時買い売りでリスクなく利益を狙う手法です。FXでは価格差を利用したアービトラージやレート配信スピードの差を利用したアービトラージ(レイテンシーアービトラージ)、スワップアービトラージ、ボーナスアービトラージなどいくつかの種類があります。
ただし、アービトラージは利用規約で禁止されている場合が多いため、注意が必要です。特に、ボーナスを利用したボーナスアービトラージは厳しく審査される場合が多いです。


グリッドトレード
グリッドトレードは、一定間隔に引いたグリッド線で売買を繰り返すレンジ相場向けの手法です。EAや自動売買で使われることが多いですが、仕組み自体は手動でもできます。


逆張りナンピン要素が強く、ボラティリティが高いと利益が出やすいですが、ブレイクアウトで一方通行になると大量損失のリスクがあります。
マーチンゲール
マーチンゲールは負けトレードが発生するごとにロットを増やして一発逆転を狙う手法で、ナンピンと組み合わせやすいです。理論上勝率100%ですが、連敗時の証拠金溶解が致命的で、最大連敗数を事前計算しないと破綻しやすいです。
マーチンゲールの一番シンプルなやり方は「負けたら次のロットを2倍にする」です。たとえば最初に0.01ロットで入り、負けたら0.02ロット、次も負けたら0.04ロット、さらに負けたら0.08ロット、0.16ロット、0.32ロット……というように増やします。勝ったらロットを最初の0.01ロットに戻します。
マーチンゲールをやる場合、資金管理が重要です。「最大5段まで」「合計ロット0.31まで」などと最大リスクを決めることをおすすめします。



初心者にはおすすめしないっコ
まとめ
今回は、スキャルピング/デイトレード/スイングトレード/長期トレードの違いやポジションの取り方の違いについて解説してきました。
取引時間が短いほうが『保有リスクが小さく、資金効率が良い』というメリットがあります。しかし、取引時間が短いほうが『取引コストの面で不利で、ダマシに合いやすく、瞬発力が必要』というデメリットがあります。
特に、スキャルピングは判断スピードを速くする必要があり、難しいといわれています。
そのため、最初はデイトレやスイングで始めたほうが良いでしょう。スキャルピングをやりたいなら、慣れてからでもできますよ!


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