「相場変動を予測する」という、初心者や多忙な人にとっては抵抗ある部分を大幅にカットできるため、FXを始めたばかりの人やじっくりFXに取り組む時間のない人たちからも非常に人気のある投資法であるスワップ金利狙い。
安全な投資が実現しやすいため、初心者だけでなく中~上級者からも幅広く人気を集めている投資手法です。
そんなスワップ狙いの投資について、「スワップ金利狙いで稼ぐ」にてリスクを軽減する方法について掲載しましたが、このページでは、スワップ狙いの投資を行なう際に絶対に注意しなければいけない点について扱います。
スワップ狙いで厳守すべき2点
まずスワップ狙いの投資とは、一度買った通貨(=建てたポジション)を長期で保有し、日々のスワップ金利を受け取り続けることにより、長い時間をかけて安全・着実に資産を増やしていこう、というような投資法。
そしてこの投資法で大事なのは、
●資金不足による強制決済を喰らわないこと
●途中で心が折れて損切りしたりしないこと
この2点です。
長期間に渡って着実にスワップ金利を積み上げていくのが目的ですから、意図しないタイミングで決済してしまう(または強制決済されてしまう)状況というのは絶対に避けなければならないのです。
途中決済となってしまうパターン
では、どういう状況になると途中で強制決済となってしまうのか?
例えば、10万円の資金で米ドルを買うとします。
仮に相場が「1ドル=100円」とした場合、1万ドル買うには100万円が必要。
よって、資金の10万円に10倍のレバレッジをかければ100万円になるため、1万ドル買うことができます。
さあ、あとは地味にスワップ金利が貯まっていくのを待つだけ・・・なのですが、ここで問題となってくるのが為替差損。
1万通貨の取引の場合、相場が1円動くたびに1万円の増減が発生します。
つまり、「1ドル=100円」⇒「1ドル=95円」のように5円下落すれば、5万円のマイナスになってしまうのです。
このように大きな為替差損を喰らってしまった時、以下のような考えに陥ることがあります。
「まずい・・・ 既に資金が半分に減ってる・・・ このままじゃ全部無くなってしまうかも・・・ よし、決済してしまおう! 全部なくなるよりマシさ!」
こういった弱気な思考に囚われると、長期で持ち続けてスワップを稼ぐはずが、大きな為替差損だけを残して終わってしまうことになるのです。
また、ここで弱気にならず持ちこたえたとしても、業者側から「著しい証拠金維持率の低下」と判断されて強制的に途中決済(ロスカット)されてしまう場合があります。
この場合も、当然大きな為替差損を被っての手仕舞いとなります。
途中決済となってしまう理由と回避法
では、なぜ上記のように途中で決済してしまうハメになってしまったのでしょうか?
原因は、明らかに「資金力とレバレッジのバランス」です。
もし最初に50万円用意することができ、レバレッジを2倍ほどに抑えておけば、先ほどの例のように5万円の為替差損を被っても、まだ45万円の資金が残っています。
こうした余裕から、弱気になって途中決済に走ってしまうこともないでしょうし、業者側からロスカットされてしまうこともありません。
資金が尽きてしまうことさえなければ、日々スワップ金利が貯まっていきますのでいつかは為替差損を埋めることができます。
為替差損を埋めるどころか、長期で持っていればいつかは相場が反転し、逆に為替差益を出せるところまで到達することも普通にありえます。
そうなれば、為替差益+それまでに貯まったスワップが丸々手に入るのです。
スワップ狙いの長期投資を行なう場合は
スワップ金利狙いで長期投資を行なう場合の注意点をまとめますと、、、
短期投資の場合は、少ない資金から高レバレッジで小刻みに勝負していくのも醍醐味の一つですので低資金で投資を始めるのもよいでしょうが、長期投資の場合はある程度の資金があった方が良いです。
少なくとも、50万円~100万円ほどは欲しいところ。
そして、レバレッジは3~5倍程度に抑えるべきです。
長期投資を行なう場合はある程度まとまった資金(50万円~100万円)から始め、10円~20円の相場変動にも余裕を持って耐えられるくらいのレバレッジに抑えておきましょう。